2013年6月1日土曜日

留守番電話で最新の伝言を再生できないバグに振り回された記憶

 まだ携帯電話は普及してなかった時代。一人暮らしを始めたのは、独身寮という名目で会社が借り上げた1DKのマンションでした。72000円を電電公社に支払って電話加入権というのを購入し、連絡用に電話回線を引きました。せっかくなのでFAXも一体化した留守番電話機を購入しました。メーカーはどこだったか覚えてません。

これは黒電話(参考画像)

 一人暮らしだから、ある程度は定期的に留守電機能を使うことになります。

 留守番電話を購入して1年以上が経過したある日のこと。帰宅したら留守番電話に新しい用件が録音されていました。点滅しているボタンを押して用件を聞いてみると、それは既に一度聞いたものでした。

 ?????

 「これって既に聞いた用件なのに、また再生されたのはなぜなんだろう?」

 当然、そのように疑問に思ったわけです。でも、それよりも重要な問題があります。最新で録音されているはずの用件を聞けてないのです。

 「どうすれば最新の用件を聞けるんだろう?」

 ちょっと考えてみました。そしてわりとすぐに思いついたのが、新しく用件を録音してみるという実験でした。

 近くの公衆電話まで行って自宅に電話をかけ、新しく用件を録音してみました。そしてすぐに帰宅。

 留守番電話のボタンが点滅しています。さっそくボタンを押して用件を再生してみました。

 再生されたのは、さきほど公衆電話から録音した内容ではなくて、その前に録音されていたらしい、聞けてなかった用件でした。

 つまり、最新のものではなくて、ひとつ前に録音された用件を最新のものとして再生しているようです。

 確認するために、もう一度公衆電話から自宅に電話して、さきほどとは明らかに区別できるような用件を録音してみました。

 帰宅して再生してみると、予想してたとおり、最初に公衆電話から録音したものが再生されました。そして最新の用件は再生できないのもいままで通り。

 「これってバグじゃね?」

 ひとつピンときたことがありました。これまでに録音した用件の数をおおまかに計算してみたのです。その結果、再生がずれはじめたのは、録音の累計が250回を超えたあたりでした。

 さっそく、取扱説明書を広げて、問い合わせの窓口に電話してみました。

 「◯◯という型番の留守番電話機を使っているのですが、これって録音回数が256回を超えると、最新の用件を再生できなくなるバグがあるんじゃないですか?」
 「確認しますので、しばらくお待ち下さい。」
  ♪♪♪(保留の音楽)
 「お待たせしました。たしかにそのような不具合があるようです。」
 「どうすればいいですか?」
 「弊社電話機のお取り扱いがある電器店を通して修理を依頼してください。」
 「留守番電話機がなくなるのは困るので、部品を送ってもらえないでしょうか?」
 「お客様での交換は難しいと思いますが…」
 「いえ、基盤上のソケットにささってるROMを差し替えるだけならできますよ。」
 「では、最寄りの電器店を教えていただけますか?そちらにお送りします。」
 「では、◯◯電気◯◯点でお願い出来ますか?」
 「わかりました。」

 数日後に、電器店から電話がかかってきたらしく、用件が録音されていました。近くの公衆電話まで行って新しい用件を録音し、電器店が録音した用件を確認しました。メーカーから送られたROMが届いたのでした。これで用件を聞くために10円払うのもこれが最後だと喜んだものです。

 さっそく電器店に行ってROMを引き取ることにしました。

 「すみません、メーカーからのROMを受け取りに来ました。」
 「はいはい、えっと、◯◯◯◯円ですね。」
 「は?」
 「◯◯◯◯円です。」
 「電話機に不具合があったから送ってもらったんですけど、お金かかるんですか?」
 「ここに値段がついてるんですが。」
 「ホントですね。お金かかるならいりません。」

 ROMを受け取らずに帰宅しました。

 さて、どうしたもんでしょう。用件の再生がずれているままです。再び考えてみました。そして思いついた方法は「工場出荷時の設定に戻す」という方法でした。

 登録している電話番号や外部から用件を確認するための暗証番号などが消えてしまいますが、再設定するのはそれほど手間ではありません。

 思い切って工場出荷時の設定に戻してみました。最低限の設定を済ませて、近くの公衆電話から留守番電話に用件を録音してみました。

 帰宅して用件を再生したところ、公衆電話から録音したばかりの内容が再生できました!

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