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2014-04-26

樹上に秘密基地を作った思い出

 秘密基地って子どものころにはよく作りましたよね。最近の都市部では秘密基地なんて作る場所がないので、そういった遊びをした経験がある子どもは少ないかもしれませんが、子どもにとってはかなり楽しめた遊びのひとつではないでしょうか。

 小学校の頃、新しい住宅地に住んでいたので、まだ買い手が付いていない区画とか、さらには造成工事が途中で止まったままの広大な土地が近所にあったので、秘密基地を作るには格好の場所がたくさんありました。新しい住宅地なので、建築中の住宅もたくさんありました。

 そういった空いている区画や造成中の適当な場所に、建築資材の廃棄物置き場から柱や板を持って行って、友だちと一緒にいくつもの秘密基地を作っていました。まさに20世紀少年の世界です。

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 ある日、造成中の工事現場のちょっとした斜面に、1本だけ木が残されているのを発見しました。高さは10メートルもないくらいで、子どもが木登りするのに幹の太さもちょうどよかったのです。しかも、水平方向に2本の太い枝が伸びています。まさに、そこに秘密基地を作ってくださいと言わんばかりの枝です。

 さっそく、廃材置き場からベニヤ板を持ってきて2本の枝にベニヤ板を渡し、簡易的な秘密基地を作ったのでした。簡単に絵を描いてみました。

 ベニヤ板なので、強度的にはまったく不十分です。ベニヤ板の下に柱を渡さないと、枝と枝の間に乗るのは危険な状態です。でも、ちょうど枝の上だったら平気です。友だちと一緒に樹上の秘密基地に登り、とても満足な気分を味わいました。

 もちろん、そのままの状態では危ないです。補強用の柱を取りに行くために木から降りましたが、友だちはまだ樹上の秘密基地を楽しんでいました。

 木から降りて、柱はどこから持ってこようかと考えていた時でした。

 メリメリメリ!っていうベニヤ板がねじれる音が聞こえたので秘密基地の方に振り向くと、ちょうどベニヤ板と友だちが木から落下していくところが見えました。

 斜面に落ちた友だちは、斜面から平らなところまで転がり落ちました。全身が土まみれになっていました。が、幸運なことに特に怪我などはありませんでした。

 友だちは、ベニヤ板だけしかないことを忘れて、枝と枝の間のところに乗ってしまったのでした。

 その後、柱やロープ、追加のベニヤ板などを廃材置き場から持ってきて樹上に小屋みたいなのを作ったのですが、一番思い出に残っているのは、落下して斜面を転がり落ちた友だちの姿でした。

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