大学2年のときのことだから、もう20年以上昔の話ですね。この人生で唯一のナンパされた経験について書いてみようと思います。
その当時は、VT250Fというバイクに乗ってました。貧乏学生で、お金がないときは缶ビールを買うかバイクにガソリンを入れるかで迷ったことが数知れずありました。
ある日、このバイクに乗って商店街に買い物に行きました。髪を切るお金もないので、後ろ髪はヘルメットから20cmくらい出ていたと思います。赤と白と大きなブロックチェックのシャツに、白のチノパンという姿でした。顔を見なければ女の子と間違えられても不思議ではなかったかもしれません。
商店街の駐輪場にバイクを止めて、ヘルメットを片手に下げて商店街の中に歩いて行ったとき、いきなり後ろから声をかけられました。
「こんにちは。バイクとか乗ってカッコイイですね!」
振り向くと、学生服を着ている男子高校生でした。
「は?」
「一緒にお茶でもしようかと思いまして。」
20mほど先には、仲間と思われる男子高校生が二人、こちらを見ていました。
どうやら、女の子と間違えて声をかけてきたみたいです。声をかけてきた男子を見ると、いかにも「しまったー!」って表情をしていて、声をかけた相手が男だということに気付いたみたいです。
気付いて当然でしょう。顔を見れば男だし、声も男だし。
もう何も言わなくてもいいと思ったので、そのまま立ち去りました。声をかけてきた男子高校生が、仲間にどう説明したのかとても気になります。
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